投資用一棟マンション

 

不動産投資を行っている方なら、一度は夢見るのが「大型の一棟マンションやビルのオーナーになること」なのではないでしょうか。

そして管理人が務める会社も、収益物件の買取には力を入れており、近年では大型物件の仕入れを目指して奮闘していたのですが、この程遂に大型投資用物件を購入することに成功します。

なお、その物件のスペックは昭和54年築と古いながら、鉄筋コンクリート造の5階建て、世帯数は50戸にも及ぶなかなかの規模でした。

因みにこの物件を仕入れる際の模様は、前回の記事「一棟マンション投資の流れをレポート(大規模収益物件購入・前編)」でお話致しましたが、今回はその後編として、購入後の運営や管理に焦点を当てたレポートをお届けしたいと思います。

では、投資用一棟マンション購入後の流れについて、お話して行くことにしましょう。

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大型物件ならではの悩み

私の初の大型収益物件の仕入れも、契約・決済と無事にお話が進み、いよいよ実際に運用を始める段階に入ります。

前回の記事でも申し上げましたが、こちらの物件は昭和56年以降の新耐震基準で施工されていない上、建築確認の検査済みも取得していませんので、転売ではなく「長期の保有」で収益を上げて行く計画です。

幸い前のオーナーさんが、細目に建物のメンテナンスをしてくれていたお蔭で、外壁塗装や屋上防水など「お金が掛かりそうな工事」はしばらく行わずに済むでしょう。

但し、前所有者もあくまで一般の方ですから、メンテナンスが行き届いていない点も多く、各部屋の排水口の高圧洗浄や消防点検などは早めに手配しておく必要がありそうです。

これまでも小ぶりな木造アパート等については仕入れの経験がありましたので、まずは高圧洗浄の手配を行いますが、世帯数が50戸ということで、想像以上に料金は高額なものとなってしまいます。

「この調子では消防点検もかなりの金額が掛かるな・・・」と、早速大型物件ならではの問題点を痛感させられるのでした。

また実際の高圧洗浄の施行に当たっては、とにかく「在宅の部屋が少ない」という事態に悩まされます。

この件については「住んでいる方々の属性」にもよるのでしょうが、洗浄を行えたのは僅か半分程度の世帯となりました。

当然、入居者が不在でも工事費用が安くなる訳ではありませんし、再度洗浄を手配するにも経費が高く付きますから、頭が痛い限りです。

また、購入して間もないというのに、更なる大型マンションならではの問題に遭遇します。

それは、常に入居者の入れ替えが発生するという点です。

50戸も世帯数があれば「それなりに入退去はあるだろう」と覚悟はしていたのですが、一部屋埋まったと思えば、一部屋が退去するといった具合に常に空室を抱えてしまう状態が続きます。

そして更に困るのが、退去したお部屋のリフォーム費用の問題です。

当然、クリーニング程度で済むお部屋もありますが、中にはクロス全交換や、ユニットバス交換というお部屋もあり、50万円クラスの原状回復工事を行うことも珍しくはありません。

「一度はビルオーナーの気持ちを味わいたい」と大型物件の仕入れに力を入れて来ましたが、「大きな収益をあげれば、維持管理の手間や出費も比例して増えていく」という当たり前のことを、改めて思い知らされるのでした。

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古い建物は問題がいっぱい!

その後も、頑張って物件の運用を続けて行きますが、築年数が古い建物ならではも問題が数多く頭をもたげ始めます。

まず最初に起こったトラブルは、いくつかのお部屋でネズミの被害が発生するという事態でした。

入居者から「キッチンに置いてあったパンが齧られた」、「子供のが噛まれそうになった」等の苦情が続々入って来ます。

慌てて害虫駆除業者に連絡して対処を行いますが、原因はどうやら「パイプスペースの壁にある隙間から、室内へネズミが浸入したものと思われる」とのことでしたので、被害が出ていないお部屋も含め全室をチェックし、空いている穴を埋めてもらいました。

そして次に発生したのが、雨漏りの問題です。

報告があったのは幸い一部屋だけでしたが、建物全体に係る問題なので、早速調査に乗り出します。

因みに今回の物件に関しては、契約上、瑕疵担保責任(雨漏りや建物の傾きなど建物の傷に対して売主が負う責任)は『免責』の扱いとなっているため、前所有者に費用の請求を行うことは出来ません。

「外壁や屋上の塗装も新しいのに何故?」と首を傾げながら、何時もお世話になっている工務店の社長Aさんと現地を確認します。

そして結果的に判ったことは、外壁や屋上の塗装自体は新しいものの、「防水性のある塗料は使われていない」というショッキングな内容でした。

その上、コンクリートのひび割れについても適切な処理がなされておらせず、上から塗装を掛けているだけなので、塗装の内部では鉄筋の腐食が進行し続けているというのです。

但し、それでも雨漏りが生じている箇所は少ないため、「数年以内に適切な工事を行えば、何とかなる」とのアドバイスを頂き、少しだけホッとします。

それでも、この事実を社長に報告しない訳には行きませんから、後のことを考えると胃がキリキリとしてきます。

また、それはさて置き、クレームが来ているお部屋の雨漏りを一刻も早く止めなければなりません。

そこでまずは、雨漏りの原因とおぼしき箇所にホースで水を掛け、水の侵入箇所を探して行きます。

しかし、かなりの長時間水を掛けて続けても、お部屋に水は浸み出して来る気配はありませんので、やむなく「ここが怪しい」という箇所に、防水処理をして様子を見ることにしました。

建築屋さんの話では、コンクリートの雨漏りは木造等に比べて、原因究明が非常に困難であり、こうした「原因はここであろう」という補修を繰り返して行くしか方法は無いとのこと。

建物によっては、数年間かけても雨漏りが止まらないケースもあると言いますから、これは正に悪夢です。

そして一番の解決策は、やはり「大規模修繕を行い、全体的にひび割れの補修と防水塗装を行うこと」との辛辣なアドバイスを頂き、ガックリうな垂れながら会社に戻ったのを憶えています。(大規模修繕には数千万円の費用が掛かる)

尚、今回の雨漏りについては、ラッキーなことに次の工事にて止めることに成功しました。

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投資用マンションまとめ

さてここまでが、私が初めて購入した投資用一棟マンションの管理・運用レポートとなります。

因みに、この物件は現在も会社で保有し続けていますので、現在進行形のお話ともなりますが、購入から7年後にどうにか社長を説得することに成功し、大規模修繕を行うことが出来ました。

大規模修繕以降は、建物に関するトラブルも激減して、かなり扱いやすい物件となっていますが、修繕の際にも様々な出来事がありましたので、その詳細については「マンション大規模修繕工事の流れをレポート!(収益物件のメンテナンス・前編)」という記事にて、お話しさせ頂くつもりです。

なお、この記事を通して「大型物件には上がって来る収益も大きい代わりに、様々な問題が発生する可能性がある」ことをご理解頂けたことと思います。

また、目先の利回りに心を奪われ、築年数の古い物件を購入することのリスクもお解り頂ければ幸いです。

ではこれにて、投資用一棟マンション運用の注意点をご紹介!(大規模収益物件購入・後編)の記事を締め括らせて頂きます。