新築戸建購入の注意点

 

以前、分譲マンション購入に際しての注意点について記事を書かせて頂きましたが、今回は新築の戸建てについてお話してみたいと思います。

不動産業者が分譲する「新築の建売」と聞くと、建物本体はもちろん、土地の権利関係に至るまで、全てが完全に整備された商品というイメージになってしまいがちですが、これは少々危険な思い込みかもしれません。

分譲を行う業者は全国に無数に存在しておりますし、個々の業者のクオリティーも様々ですから、生み出される物件にだって優劣が付くのは当たり前のこと。

そして「一世一代の買い物のはずが、とんでもない欠陥物件だった・・・」なんて事例も現実に報告されていますから、ここは充分な知識を身に付けて、失敗のないマイホーム探しを行いたいところですよね。

そこで本日は、「新築戸建購入の注意点について」と題して、欠陥物件を回避するコツをお教えしたいと思います。

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新築戸建ならではリスク

「新築の戸建」とは即ち、不動産業者が売主の「建売物件」を意味することになると思います。

こうした建売の販売を主に行う不動産業者のことを業界では「建売屋さん」などと呼びますが、冒頭でも申し上げた通り同じ建売屋さんでもピンからキリまであるものです。

年間に何百棟も販売を行う大手業者もあれば、年に1~2棟なんて会社も存在しますし、自社で工務店を持っている企業から、ハウスメーカーに建築を依頼しているところまで、そのスタイルは正に様々なものとなります。

また、土地を購入して建物を建てるのですから、それなりに資金力がある業者さんというイメージがあるかと思いますが、金融機関は建売業者への融資に力を入れているところも多く、開業から1年未満という速さで建売事業を開始する業者もおられますから、お金がある会社のみが行える事業という訳では無いのです。

そして、最も問題となるのが、分譲を行う建売屋さんの姿勢や知識のレベルに非常に差があるという点です。

小規模で実績が少ない業者さんでも、万全の事業を行う会社さんもあれば、かなりの大手企業なのに非常にリスキーな事業を行っているケースもありますから、購入者には、こうした売主の質を見極めるスキルが求められることとなります。

では、新築戸建には一体どのような危険が潜んでいるのでしょうか。

以下では具体的に例を挙げながら、そのリスクを解説して参ります。

 

土地自体に潜むリスク

新築戸建のお話となると、建物自体の問題がクローズアップされがちですが、その基礎となる土地自体も注意深く見て行く必要があります。

例えば建売業者は、工事費用を最小限に抑えたいものですから、以前からあったブロック塀などをカットしたり、塗装をしたりしてそのまま使用するケースも少なくありません。

もちろん倒壊の危険がある塀などは使用しませんが、塀が隣地に越境していたり、建売側の塀だと思っていたのが、実は隣地の塀だったりと、越境に関するトラブルが後に発生する可能性があるのです。(境界の越境トラブルについては別記事「不動産・境界越境問題について」にて詳しく解説を行っております)

また、もともとが借地あった敷地を分譲した物件等では、隣地の水道管が敷地内を通過していることを建売業者も気付かずに販売してしまう場合もありますので注意が必要でしょう。(配管の越境については「地中埋設物の瑕疵について考えてみます!」の記事をご参照下さい)

 

建築会社の問題

そして、やはり最も気になるのが、建物を施工した建築会社のクオリティーの問題です。

もちろん、雨漏りなどが発生した場合には、建売業者はその責任を負うことが法令で義務付けれていますが、売買契約自体が解除になるケースは稀で、殆どの場合は改善するまで補修を繰り返すことになります。

それも2回、3回の補修で済めばまだ良いのですが、何年にも渡り工事を繰り返す場合もありますから、これは住む側にとってもかなりのストレスとなるはずです。

こうした事態を防ぐためにも、ハウスメーカーの実績や評判について出来る限りの情報を集め、なるべく質の良い施工業者が建てた物件を購入したいところですよね。

 

販売する建売業者の質

建売の分譲を事業としておられる建売屋さんは星の数ほど存在しますが、それだけに「消えていく会社(倒産する会社)」も少なくありません。

現在では法整備によって例え住宅購入後に分譲業者が倒産しても、物件の瑕疵などに対応する保険が適応されるシステムにはなっていますが、やはり出来ることなら、こうした保険のお世話になることは避けたいですよね。

また、いっそ倒産してくれれば保険が適応されるのに、ギリギリのところで粘られ、建物の補修になかなか対応してもらえないなんて状況になれば、これは非常にストレスを溜めこむことになるはず。

よって、分譲する不動産業者の質や経営状態を見抜くことも、重要な注意点であると思います。

 

このように新築物件とは言えど、マイホームの購入には注意すべき点は意外に多いものです。

そこで次項では、こうした問題を如何に回避して行くかについてお話させて頂きたいと思います。

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リスク回避のためにチェックしておきたいポイント

 

土地自体に潜むリスク回避法

先に述べた越境などの土地自体に潜むリスクを見抜くためには、よりスキルの高い仲介業者の存在が不可欠となるでしょう。

もちろん、売主である建売屋さんに直接質問するという手もありますが、初めてあった売主に細かく質問をぶつけるのはなかなかハードルが高いですし、

土地自体の問題点は、一般の方ではなかなか気付けない部分も多いですから、例え手数料を払うことになっても、有能な仲介業者に依頼を掛けるべきです。

そして、本ブログの物件調査の記事などを参考にして頂き、気になる点を仲介業者にどんどん質問すべきでしょう。

仲介業者の中には、単に「売買の手続きをお手伝いするだけ」という気軽な心構えで媒介の仕事に臨んでいる者もおりますが、支払う手数料分の仕事はしっかりとやらせたいところです。

 

建築会社の問題に関する回避法

この問題に関しては、基本的に「大手ハウスメーカー」が施工している物件が最も安全性が高いと言えるでしょう。

しかしながら、コストの問題でこうした一流メーカーが施工して建売物件は非常に数が限られてしまいますので、実際には中堅以下のハウスメーカーが施工した物件や、建売屋さんが直接運営している建築会社の物件を選ぶしかないのが現実です。

そして、こうした施工業者の中にも当然「質の差」はありますから、一概には言えないのですが、『建売屋さんが直に経営している建築屋さんは、どうしても建物に関するクレームが多い傾向にある』と言われています。

なお、その理由については「経営母体が建売屋さんであるため、建物の品質よりもコストの削減や工期の圧縮が優先されている」ことなどが挙げられるでしょう。(もちろんしっかりと施工を行う施工業者も数多くいます)

また、中堅以下のハウスメーカーに関しては、極端な低価格などを謳っている建築業者などは、問題が発生しやすい傾向にあるようです。

こうした視点から建築業者を絞り込んで行くと、建売屋さんが経営している建築業者に関しては「なるべく大手のの建売屋さんを選ぶ」ことがリスク回避のコツとなるでしょう。

これに対して、中堅以下のハウスメーカーについてはと言えば、施工を依頼している建売業者さんの数を見ればある程度の選別が出来るかと思います。

クレームの多い建築業者は建売屋さんも好みませんし、常にプロの目で建物の出来栄えを見ながら発注を掛けている訳ですから、多くの会社の建売を請け負い、年間の施工実績がある程度の水準に達している業者は「安全性が高い」と言えるでしょう。

なお、ここでもう一点注意するべきは、建物の保証内容に関してとなります。

新築ならば10年保証が当たり前のように謳われていますが、これはあくまで雨漏りや、躯体、基礎という重要な部分に関してのみのこととなります。

他の部分に関する保証については、施工会社が保証期間等を任意に定めることが出来ますから、その保証内容からも「建築会社の質」が見えて来るのではないでしょうか。

因みに、地盤の不同沈下については建物の保証に含まれないのが通常です。

但し、まともな建売屋さんは別途地盤の保険に加入しているはずですが、これに加入していない建売業者さんには注意が必要かもしれません。

 

販売する建売業者の質に関するリスク回避法

土地、建物とくれば、最後は建売屋さん自身の問題ということになります。

まず行うべきは、「建売屋さんが問題のある業者でないことを確認すること」です。

以前に記した「悪徳不動産業者の見分け方」が参考になると思いますが、重い行政処分を受けたことのある業者や、経営状態が望ましくない業者の物件は購入を避けるべきでしょう。

また、建売を買うということは、売主の分譲業者と長年に渡るお付き合いを続けていくことになりますから、会社自体の質(行政処分等は受けていなくと、お客への対応が悪いなど)についても気になるところですよね。

こうした不安を解消するには、物件の購入意思を決定する前に、仲介業者に対象業者の評判を確認してもらうなどの方法が有効でしょう。

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新築戸建購入の注意点まとめ

さてここまで、建売物件を購入する際の注意点などについて、解説して参りました。

新築分譲物件などと聞くと、何もかもが整ったパック商品というイメージですが、実は意外に気を付けるべき点も多いものです。

これまで様々なポンントを解説して参りましたが、最も重要なことは決して全てを不動産業者任せにすることなく、疑問に思った点は何でも質問する勇気なのではないかと思います。

そして本ブログでは、皆さんのマイホーム探しに少しでもお役に立てるよう、様々な不動産の知識をお届けして行く所存です。

これにて新築戸建購入に関する注意点の知恵袋を閉じさせて頂きたいと思います。